生産タイムスケジュールを短縮したい
医薬品添加物としての精製白糖を生産しておられるメーカーのN社様から
「既設機MARK3の油圧の機械を使っており老朽が進んでいるため、インバータ式へ更新を検討している。しかし、24時間稼働の為油圧からインバータ式2モーションだと起動時間・制動時間など生産のタイムスケジュールが延びてしまう。少しでもタイムスケジュールを短くしたい」
とのご相談をいただき、
起動時間・制動時間を短くすると過負荷で止まってしまうため、既設は掻取2モーションであったがインバータ式で1モーションの提案・納入をいたしました。
掻取装置という部品の動かし方で
・2モーションの場合は喰込→下降→引戻→上昇の動き
・1モーションは喰込→引戻のみ
なので1モーションを採用することで生産スケジュールの時間短縮になります。
当社の技術部で1モーションにした場合の時間の目安を計算し、油圧式とほぼ変わらないタイムスケジュールで生産できること、さらに消耗品である掻取ベローズがないためにコストも削減できるメリットをご案内したところご採用と高い評価をいただきました。
【POINT】搔取1モーションで掻取工程の時間短縮+掻取ベローズレス
掻取1モーションタイプ
掻取1モーションタイプを遠心分離機に搭載することにより、掻取工程の時間が短縮され、ご希望の運転サイクルで生産することが可能となりました。
弊社のインバータ駆動式の搔取装置には下記2つのタイプがあります。
「小さい刃が喰込してから下降をする旋回動作と昇降動作をする2モーションタイプ」
◎2モーションタイプ動作イメージ
「大きい刃が喰込みケーキを一気に掻き落とす旋回動作だけの1モーションタイプ」
◎1モーションタイプ動作イメージ
今回の案件でお客様から大きく下記2点のご要望がありました。
①各種設定・メンテナンスや日頃の操作を行い易くできるようにインバータ駆動への更新がしたい。
②インバータ駆動式の機械でもこれまで通りのスケジュールで運転を行いたい。
インバータ駆動式のメリットとして、油圧駆動式に比べ各種設定・メンテナンス・日頃の操作性は扱いやすくなるので、お客様のご要望①はクリアできると思われます。
しかし、デメリットとしてインバータ駆動は油圧駆動に比べ起動及び制動に時間がかかってしまうため、これまでの運転よりも1バッチにつき5分程度時間が多くかかってしまいます。
濾過性の良い製品のため1バッチの時間が短い事から1バッチに付5分程時間がかかると1日で運転時間が1~2時間程延びてしまう見込みとなりました。
これを解消するために搔取装置を既設の2モーションタイプから1モーションタイプへ変更する提案を行いました。
その結果、運転状況もほぼ変えることなくお客様のご希望に沿うインバータ駆動式への更新が可能となりました。
納入企業様
医薬品添加物としての精製白糖を生産しておられるメーカーN社様
納入遠心分離機
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